ただなんとなく絵を描いて文章をつけてみた(オーロラなる第6作目)
「掃除をする若人」
あれはなんだったんだ。
僕はあの本屋があるカフェの窓際でただ小説を読んでいた。
夕暮れ時のカフェでお客さんもまばらだった。
突然隣に座って来たかと思ったら僕の手を掴んできた女性。
20歳くらいで大人しい感じの若い女性。
何を言うでもなく彼女はじっと僕を見つめてただ黙っている。
その目はこれから重大な告白をしようとする目だ。
1分程くらいそうしていただろうか(実際には10秒くらいしか経っていなかったかもしれない。)
彼女は突然我に返ったように瞬きをし、さっと手を放し身を整えて背中を向けて何も言わずに去っていった。監督にカットを告げられた役者のように